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西陣織について
絹筬(キヌオサ) シリーズ 西陣に生きる

 機にかけられたたて糸の位置をととのえ、よこ糸を繰りこむために絶対必要な、いわば織物の心臓の役割をするのが筬。絹筬は昔ながらの竹筬でしかも嵯峨竹でつくったものでないと上物の織はうまくあがらない。金属性の金筬はいわゆる濡れぬきの場合さびるし、弾力もないので絹の風合(ふうあい)を傷めてしまう。波筬は筬羽をいろいろな波形につめたもの。

 小川通寺ノ内下ルは西陣のど真ん中、軒の低い紅殻格子の京風の家々のなかに日本でただ一軒といわれる絹筬屋の北岡高一さん(54歳)の家がある。もっともいわゆる竹筬屋さんは地方の各織物産地にもあるにはあるが、西陣にはなくてはならぬこの絹筬屋さん、宝歴年間には西陣にも二十数軒を数えたというが戦後はもう北岡さんだけという貴重な存在になってしまった。

 その北岡さんの店は天正九年の創業、そして高一さんは今十六代目だが、以前は通産省の輸出検査の方へ勤務する公務員、役所勤めの合い間にお父さんの筬づくりを手伝うことはあってもそれを本職とする気持ちは毛頭なかったが、父の死によって困っている西陣を見て家業を継ぐことを決心したという。

 筬をつかう竹は嵯峨竹が一ばんで下から二筋くらいまでの根竹を使う。まずその根竹を物指状に割り煮沸してアクをぬきスダレ状にしてよく乾燥する。次に小刀でうすく割った竹ヘギの荒皮をとり水につけやわらかにして荒引きしさらに薄くする。その竹ヘギにナタネ油をぬり正直台にかけてより薄く紙のように仕上げる。これを筬羽(おさは)という。この筬羽を一定の長さに切断し、それを金カマチにまとめてはめて包丁で羽の断面やかどを削りとりなめらかにする。こうして出来上がった羽を編桟で編み、左右を千力(ちりき)というもので止め、ニカワをぬり羽の目の間隔をととのえる「目なおし」までに実に二十七工程という複雑なものだ。

(平成2年9月号)

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