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西陣織について

シリーズ 心を継ぐ 技を継ぐ21世紀、西陣織に生きる。 柄絵箔 奥田憲一さん

「箔がつく」という言葉があります。金銀箔を施した帯やきものは、値打ちがあがり、垂みがつくというところからきたものです。

奥田憲一さんは、その箔屋さんの二代目。お父様は引箔の伝統工芸士です。この仕事を継いで丸六年という憲一さんに、仕事のことやこれからの夢などを聞きました。

糸と和紙の芸術品「金銀箔」大事に守り伝えていきたい。

西陣織は、染めた糸を使って模様を織る、いわゆる先染の紋織物が主流ですから、模様それぞれの部分を幾色ものよこ糸で織るわけです。そのよこ糸のひとつが金銀糸であり、引箔の糸です。

技法や素材の組み合わせで、付加価値の高い引箔づくりを目指す。

ミツマタやコウゾで作った和紙を、繊維の違う方向に三枚程貼り合わせて、その上に漆や油性塗料が沁み込まないように目止め(めどめ)をして、押屋さんに金銀箔を貼ってもらいます。この先がわれわれ箔屋の仕事ですが、金銀箔を押した和紙に、油性や水性の塗料を置き、刷毛で引いて地模様をつくる、それが引箔です。帯によっては金銀箔を貼らないで、素紙のまま地模様をつくる場合もあります。その引箔の上にさらに金銀箔などを砂子状に振ったり、描いた模様をぼかしたり、またアイロンで焼いたりして柄をつけ、帯として織り上がった時に、地模様が浮き出るように工夫します。それが柄箔、絵箔といわれるものです。

織屋さんとの連動を大切に、いい帯を創っていきたい。

箔幅3センチを90〜95本の糸にするのが一般的。

今、西陣で最もポピュラーなのは90〜95切といって、出来あがった柄絵箔の幅3センチ程を90本から95本に裁断し、その0.3ミリほどに切ったものをよこ糸として織り込むのです。帯一本織るのに90〜95切では、箔(タテ約60センチ)4枚から5枚ほど必要になります。従って5枚分ほどは同じ柄のイメージで通さないと一本の帯になりません。帯の組織によっては115切(約0.26ミリ)という細いものもありますし、5切(6ミリ)という太いのもあります。

問屋務めの経験が今、引箔づくりに役立っています。

父は、四十数年、引箔の仕事に携わってきました。私はもうすぐ七年目を迎えます。長男ということもあり、自然に父の跡を継ぐんだという思いで、学校を出て、室町の帯地問屋に就職しました。小売店や消費者に密着した呉服の流れや、売る側・着る側の生の声をいろいろ聞かせてもらって大変勉強になりました。

西陣だけでなく、伝統産業全般にきびしい時代ですが、私はこれからも、独自性のある付加価値の高い引箔を作っていきたいと考えています。織屋さんと息の合った仕事ができてこそ、引箔の技術も生きるのですから、織屋さんと−緒にいい帯を作っていきたい。

現状に甘んじず、いろんな技法の組み合わせや素材を使って技術の幅をひろげ、早く父に追いつき、追い抜くように頑張っていくつもりです。


金箔紙に塗料をおいてぼかし柄を
つくる。


出来あがった引箔のいろいろ。
細く裁断してよこ糸に織り込めば
箔の帯の出来あがり。


金箔を振って金砂子を作る。


箔糸は桃山時代に中国から渡来
したと語る奥田さん。


水張り。表面の凹凸を織りやすい
ように平らにする作業。
【奥田憲一さん】
京都金銀糸工業協同組合青年部
(株式会社柄絵箔おくだ)

(平成13年5月号)
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