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西陣織について

シリーズ 心を継ぐ 技を継ぐ21世紀、西陣織に生きる。綜絖 一瀬知史さん

就職を考えたとき、曽祖父の代から続いているこの道もあるなと、ふっと思いついて…が綜絖に取り組むきっかけだったという一瀬知史さん。家業を継いでほしいとは、一言も口に出さなかった父・史郎さんも喜んでくれたとか。とはいえ、千筋もの糸を操るのは至難の業。「まだ八年」という言葉にも、綜絖の難しさが感じ取れました。

織情報を伝える繊細な装置の組み立て。

ジャカード織機に掛けられる織物は、上下に分かれて開口する経糸(たていと)の間を緯糸(よこいと)が通ることで、さまざまな美しい文様や地組織が織り上げられていきます。

幾千の糸を思いどおりに操る卓越の手技。

このとき、織物の頭脳となるのが紋紙やフロッピーであり、情報に基づいて緯糸が通る道を開けるのが綜絖の装置。いわば、頭脳からの指令を末端に伝える神経系統のようなものです。

糸数、目板への刺し方、幅などを指示した織屋さんからの注文書に従い、装置を一から組み立てていきますが、神経系統にたとえられるだけあって、すべての工程が実に細かな作業の連続です。

何千回も結び繋ぐ技術と根気のいる作業。

その工程はまず、織機とつながる通糸を網状の目板に通します。これは数千本の糸が絡み合わないよう正しく配列させるためです。この通糸にカタン糸を繋ぐ本付けを行い、さらにカタン糸の下に紋ワイヤー、矢金を結びつけます。

そして、紋ワイヤーの真ん中にあるリングに、経糸を一本ずつ通し、最後に櫛状の筬に通して綜絖が完成します。

機械の革新に対応しながらさらなる織りやすさを追求。

どの工程も作業のひとつひとつが正確に行われないと、たちまち織物に影響するので厄介です。一連の作業が間違いなく出来ているかどうかの判断は、経糸を通す紋ワイヤーのリングが、きちんと横一列に並んでいることが重要なポイント。つまり、通糸、カタン糸、紋ワイヤー、矢金が寸分の狂いもなく結ばれていなければなりません。何千回も、注意深くひたすら結ぶ。技と根気のいる作業です。

考える難しさと面白さ。そこにやりがいがある。

次に行うのが、紋ワイヤーのリングに経糸を通す経糸通しと筬(おさ)に糸を通す筬通しです。基本的に二人一組でするのですが、糸出しと受ける側の呼吸が合わないと、うまくいきません。

いつも二人の気持ちを一つにすることは、ベテランでも大変だそうです。

綜絖は技術の習得だけでなく、作業に入る前に、織物の組織や文様に合わせて、より織りやすい装置にするためにはどのように組めばよいかを考えることも重要です。そうして苦労して作り上げた装置ですから、織機がちゃんと動いたときはうれしいし、やりがいを感じる瞬間です。

地味な仕事ですが、覚えるほど面白みも増しています。厳しい現状を打破するためにも、ますます織り手さんに喜ばれるように、電子ジャカードヘの対応も含め、織りやすさの追求をしていきます。

(平成13年9月号)

機につながる通糸を網状の板に
通す「目板刺し」。


経糸通しや筬に糸を通す筬通しは、
二人一組でする作業。”あ・うん”の
呼吸で、何千本もの糸が通される。


カタン糸をワイヤーに通し、のの
継ぎという結び方でしっかりと結ぶ。


時代に応じた綜絖を追求したい、
と一瀬さん。


機械に掛けたときもつれないように
通糸を結び、道具を使って撚る。


綜絖が機械に掛けられたところ。

西陣織綜絖組合所属
(有限会社一ノ瀬綜絖店)
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